濁度計ーの基本情報
濁度計は、試料の濁度や濁りを測定するための装置です。濁りは通常、液体または気体中に浮遊する不溶性粒子の存在によって引き起こされます。濁度計は、濁りによる光の減衰(吸光度)ではなく、光の散乱(試料中の粒子で反射した光)を測定するために使用されます。
濁度マイクロプレートリーダーは、マイクロプレートのウェル内の液体溶液に存在する不溶性粒子を測定します。ウェル内の溶液には、マイクロプレートの底平面に対して垂直な光線が当たります。溶液中に浮遊している粒子はこの光線を散乱させます。濁度計では、散乱光は光源の片側90度に設置された検出器で収集されます。装置の出力は散乱の強さです。
粒子密度は光散乱の関数として計算されます。粒子の密度が一定である場合の散乱は、粒子のサイズ・色・形状などの特定の特性にある程度比例します。
濁度マイクロプレートリーダーは、創薬やスクリーニング・学術生命科学研究・水質監視など、様々な分野で主に濁度や微粒子の存在をモニタリングするために使用されています。水質検査では、散乱式測定器をタービディメーターとも呼びます。
濁度計の市場には、さまざまな散乱または濁りのアプリケーションに対応した多種多様な機器があります。機器間の違いは主に、光源と検出器の間の位置と角度の違いになります。
濁度計の一部でも濁度プレートリーダーとは関係のないエアロゾル散乱の測定(例:大気中のダスト汚染)、または気相濁度による惑星大気の研究もあります。
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濁度計とは?
濁度計は、光源・光線に対して直角に配置された検出器・その間に光散乱コレクターが配置された機器です。濁度計は散乱のみを検出する専用装置であり、単体のプレートリーダーとしてのみ使用が可能です。
BMG LABTECH社のNEPHELOstar Plusでは、高エネルギー光源としてレーザーダイオード(635 nm)が使用されています。レーザービームはサンプルウェルを通過します。光を散乱させる粒子がない場合、光はまっすぐ通過し、シグナルは発生しません。一方、試料中に粒子が存在する場合、光はホワイトボールと呼ばれる散乱光集光器に分散されます。ここで、光は球の内部で反射増幅し、最終的に濁度計のフォトダイオードで検出されます。
液体溶液では、散乱粒子の濃度と散乱光強度の関係は、広い濃度範囲にわたって直線的です。そのため濁度計は光散乱検出による粒子濃度の測定に使用することができます。試料の濃度は、その粒子によって生じる散乱の強度に起因します。この量は、粒子の性質(サイズ・色・形状・反射率)に比例します。
環境状態モニタリングのために校正された濁度計や濁度計で測定される濁度の単位は、ネフェロメトリック濁度単位(NTU)です。しかし、校正された濁度計による濁度データの測定は、多量の試料を使用する上、多段階のプロセスが必要なため時間がかかります。
アプリケーションノート「Improving throughput for assessing nephelometric turbidity units (NTUs) using the NEPHELOstar Plus」では、当社の濁度計が、NTUデータの収集に高いスループットと簡便かつ少量のアプローチを提供することを説明しています。(単位:RNU)
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濁度プレートリーダーを選ぶ際のポイントは?
濁度計や散乱計を検討中なら、精度に著しく影響するいくつかのポイントに考慮する必要があります。
ネフェロメトリーかタービディメトリーか
散乱は、ネフェロメトリーとタービディメトリーの両方で測定することができます。この2つの用語は同義語として使われることもありますが、前述のように厳密には違います。濁度測定は基本的に吸光度測定であり、吸光度マイクロプレートリーダー(濁度計)で行うことができます。ネフェロメトリー(直接散乱法)の測定には、専用のタービディメーターが必要です。
散乱法の開発において、濁度計か吸光度による濁度測定かの選択は2つの要素で決まります。最も重要なポイントは感度です。サンプルに含まれる散乱粒子の濃度が低い場合は、濁度計が最適な選択となります。サンプルに高濃度の散乱粒子が含まれている場合は、吸光度による濁度測定がふさわしい選択となります。NEPHELOstar Plusでは、軽く散乱した不溶性粒子を最大80度の入射角で検出します。試料を通過する直接光の減少を測定する従来の吸光光度計の約30倍の感度を有しています。
次に、散乱粒子の大きさを考慮する必要があります。濁度計は90度方向で増幅された散乱光を測定するため、一般的には小さな粒子(<1 µm)の散乱の測定に適しています。透過光の減少を測定する吸光度での濁度測定では、粒子径はあまり影響はありません。
柔軟性
濁度計は単機能な機器ですが、柔軟性を考慮する必要があります。主に光源に関するもので、散乱を測定する際に大きな役割を果たすからです。NEPHELOstar Plusの特長は、レーザー光源の強度とビーム径を調整できることです。
濁度計では、レーザー光の強度を調整できることで感度が向上し、最高の性能を発揮することができます。ビーム幅を狭くすることで強いメニスカスなどの影響を低減することができます。さらに、384ウェルまでの高密度マイクロプレートにおいて、より良いパフォーマンスを発揮することができます。
アッセイによっては、精密な温度制御・マルチモード振とう機能・ガスコントロールやガス抜き機構などが有効に働く場合があります。
対応するプレートフォーマット
一般的にネフェロメトリーアッセイは96ウェルマイクロプレートで測定されます。しかし、1サンプルを複数ウェル用意する場合や、試薬や時間を節約したい場合には、384ウェルプレートも使用できます。ウェル底面のゴミや汚れ、傷などによっても散乱が起こるため、ネフェロメトリーに使用するマイクロプレートには細心の注意が必要です。
試薬インジェクター
アッセイによっては、試薬インジェクターがあると便利です。試薬を手動でウェルに分注することが反応に関する重要なデータを失う危険性があります。特にフラッシュアッセイの場合、濁度測定を実行する前に、目的の反応が既に消失している可能性があります。
濁度プレートリーダーでできるアプリケーション例は?
ライフサイエンス分野では、医薬品の溶解度試験や自動スクリーニングに使用されています。生化学分野では、タンパク質間相互作用・タンパク質凝集・重合度研究などに使用されています。免疫学分野では、新しい抗体の開発や抗原との結合能の解析にネフェロメトリー検出器が主に使われています。
NEPHELOstar Plusの柔軟性と性能は、より多くのアプリケーションをマイクロプレートベースの濁度測定に適応させることができます。例えば、凝集アッセイ・バクテリアと真菌の成長速度論などが含まれます。
薬物溶解度スクリーニングの自動化
水溶性化合物の溶解度の測定は、創薬プロセスの初期段階において不可欠となっています。これは、溶解度の低い化合物を時間とコストのかかるADMEスクリーニングにかけることを回避するためのもので、濁度リーダーを使用してハイスループットに実行することが可能です。散乱法は、HPLCを用いた手法と同等の結果が得られることが示されており、着色溶液の影響をほとんど受けないことが確認されています。
微生物増殖のカイネティクス
散乱の変化の連続的なモニタリングは、抗菌薬とその微生物成長速度論への影響を試験するために使用できます。成長曲線のさまざまなパラメーターのうち、誘導期は抗菌薬の存在に強く影響されます。従来の吸光度計の代わりにNEPHELOstar Plusを使用すれば、成長曲線のこの初期部分をより正確に監視することができます。
タンパク質の定量化
臨床化学分野では、免疫グロブリン(IgA、IgG、lgM)・補体成分(C3、C4)、急性期反応蛋白(CRP、トランスフェリン)・アルブミン・α-1アンチトリプシンなどの濃度を測定するためにイムノネフェロメーターが使用されています。球状タンパク質の沈殿とは、塩や有機溶媒などを加えることによるタンパク質の凝集体の形成です。これに対し、免疫沈降法は、抗体と抗原の反応により選択的にタンパク質を沈殿させることができます。
重合反応のモニタリング
有機化学では、ネフェロメトリーは、重合反応のモニタリングなど、高分子の定量化に使用されています。
BMG LABTECH社の 濁度マイクロプレートリーダーを選ぶ理由は?
BMG LABTECH社はマイクロプレートリーダーの製造を専門としており、30年以上にわたるマイクロプレートリーダー技術に関する専門知識を蓄積してきています。この知識は、私たちの機器が提供する結果に表れており、機種選定の重要な要素となっています。BMG LABTECHリーダーのユーザーは、感度・スピード・柔軟性において最高の結果を得ることができると信頼しています。さらに、当社のプレートリーダーは、長年にわたって最適なパフォーマンスを提供できるよう開発されています。当社の機器はドイツで開発・製造・テストされ、非常に堅牢で信頼できるように作られています。
必要なものから購入できる
各測定モードはモジュール化されているため、すべての蛍光プレートリーダーは異なる検出モードをオプション選択することができ、多くのアプリケーションをカバーします。また、いつでも機能のアップグレードが可能です。つまり、最初に使用しないであろうオプションを選択しておかなくても、必要になったときにそのオプションを追加することが可能なのです。
万全のサービスとサポート
私たちは、お客様に最高のサービスを提供するために努力しています。 すべての販売エリアの担当者は、高度な訓練を受けた技術スペシャリストで、ハードウェア・ソフトウェアおよびほとんどのアプリケーションに関する質問の両方をサポートすることができます。また、複雑なアプリケーションソリューションについては、ドイツ本社のアプリケーションスペシャリストのチームが対応します。
マルチユーザーソフトウェアパッケージ
すべての機器にはマルチユーザーソフトウェアパッケージが付属しており、ライセンスを購入することなく、リーダーを使用したいユーザーが必要とする数だけコンピュータにインストールすることができます。マイクロプレートリーダーのソフトウェアアップデートは、購入後12ヶ月間は無料です。